河村小百合著 中央銀行は持ちこたえられるか   忍び寄る「経済敗戦」の足音

クルーグマン・ニューヨーク市立大教授は、1998年に日本の不振と「流動性のわな」に関する論文を執筆し、「中央銀行による”期待への働きかけ”によって、デフレから脱却できる」という主旨は、日銀がQQEに踏み切るのに際して、リフレ派の拠りどころとなっ…

里見清一著 医学の勝利が国家を滅ぼす

画期的な新薬が開発され、寿命が延びる。素晴らしき哉、医学の勝利! のはずだった。だがその先に待ち構えているものに我々は慄然とする。爆発的に膨張する医療費は財政の破綻を招き、次世代を巻き添えに国家を滅ぼすこと必至なのだ。 オプジーボを1年間使…

島崎治道著 「地産地消」の生き方

「食の国際化」とは、世界の人々への「食」の提供を一握りの企業、限られた国で独占的に支配しようとする、究極の政治的・経済的戦略だ。 日本の農業に暗雲が立ち込め始める要因となったのは、1954年に締結した「MSA協定」であり、これにより国策とし…

百田尚樹 石平対談 「カエルの楽園」が地獄と化す日

14億人の中国の生存空間が危ない。 2007年の政府発表で全国660都市のうち511都市が水不足。水質汚染が深刻で、すでに2億人以上が安全でない水を飲み水を使っている。 2013年の中国で、大気汚染を原因とする死者は91万6千人に及んでいる…

文藝春秋オピニオン2017年の論点100

日覺昭廣著 日本型経営で金融資本主義に立ち向かえ 全世界のGDPが75兆ドルに対して、金融資産は300兆ドルを超えており、実体経済とかけ離れた状況になっている。ヘッジファンドと呼ばれる「投機家」の経済規模は200兆円にのぼる。彼らの中には、金融…

榊原英資著 日本国債が暴落する日は来るのか? 低成長時代の国家戦略

ケインズ政策として名高いのは、テネシー川流域開発公社などで公共事業を起こし、失業を減らして大不況から抜け出そうとしたアメリカの「ニューディール」(新規まき直し)政策で33年にルーズベルト大統領が始めました。しかし、31年12月に誕生した犬…

フィリップ・E・テトロック&ダン・ガードナー著 超予測力

「我々はイラクは国連の決議と制限に背き、大量破壊兵器計画を継続してきたと判断する。イラク政府は生物化学兵器のみならず、国連の制限を超える射程のミサイルも保有している。この状態を放置すれば、十年以内におそらく核兵器を保有することになるだろう…

齋藤ウィリアム浩幸著 超初心者のためのサイバーセキュリティ入門

アメリカではSSN(Social Security Number)悪用による被害は、毎年数百万人ともいわれています。日本のマイナンバーが心配です。 サイバー攻撃によるアメリカ市場の経済損失は、一年間で数兆円から十兆円規模に達するという推計があります。 企業のトップは…

上念 司 / グループ新霞ケ関 著 2030年の世界エネルギー覇権図 アメリカの新戦略を読み解く

2015年11月にISの犯行によるパリ同時多発テロ事件を、ローマ法王フランシスコ一世が評して、「これは第三次世界大戦の一環です」と述べた。 アメリカは世界に混乱を起こして、絶え間ない戦争状態を作り出し、覇権を維持する。その有力な武器が、エネル…

クラウス・シュワブ著 第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

第四次産業革命ではエマージングテクノロジーと幅広いイノベーションが、これまでの産業革命を遙かに凌駕する速度で普及している。負の側面は、失業の増大や不平等の拡大から、自律型ロボット兵器システムや新たなサイバーリスクまで多くある。 世界全体の全…

伊藤雅文著 邪馬台国は熊本にあった! ~「魏志倭人伝」後世改竄説で見える邪馬台国~

范曄による「後漢書」の記述と齟齬があり、宋の文帝のお墨付きを得ている「後漢書」の記述に合うように「魏志倭人伝」の記述が改竄された。 「水行二十日」「水行十日」「陸行一月」は道里ではなく、日数表記の不自然さがこれにより説明がつく。 邪馬台国は…

池上彰著 アメリカを見れば世界がわかる

2012年8月、「The U.S.-Japan Alliance :Anchoring Stability in Asia」(日米同盟:アジアの安定をつなぎとめるために)という論文が発表されました。アメリカのリチャード・アーミテージとジョセフ・ナイという知日派が、日本とアメリカの軍事同盟は…

野口悠紀雄著 英EU離脱! 日本は円高に対処できるか

EUが分解する可能性が強い。 日銀は、2016年9月21日に金融政策の総括検証を発表した。インフレ目標の達成時期は曖昧になったが、2%目標自体は据え置かれている。しかし本当の問題は、政策内容を曖昧にすることではなく、「インフレターゲットの追及…

一橋文哉著 国家の闇   日本人と犯罪<蠢動する巨悪>

全国の警察に届けられる原因不明の死体=変死体は年間15万人前後に上る。そのうち犯罪か否かを確かめるために解剖されるのは1割以下でしかない。 終戦直後の下山事件から2006年のライブドア元関連会社役員、野口英昭の怪死まで、本書で取り上げられて…

エマニュエル・トッド著 問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論

ブリュッセルのEU官僚機構は、諸人民、諸国民の間の差異を消すことを企てたが、ユーロ圏はすでに機能不全に陥っており、やがては崩れます。 『最後の転落』(76年)で「ソ連崩壊」を、『帝国以後』(2002年)で「米国発金融危機」を、『文明の接近』(…

辛坊治郎著 ニュースでは伝えられない 日本の真相

ノーベル平和賞を受賞したオバマは、在任中核廃絶に道筋をつけるどころか、アメリカの核兵器の近代化のため今後30年間に100兆円もの税金を投入することに大統領として同意し、北朝鮮の核武装を放置し、さらにイランに将来の核武装の道を開いてしまった。

メアリー・メイプス著 大統領の疑惑 米大統領選を揺るがせたメディア界一大スキャンダルの真実

2004年9月、CBSの<60ミニッツⅡ>のメイプスのチームが、ブッシュ大統領が希望者の多かった州兵へのポジションを一族の強力なコネで手に入れたのは確実だと思われる、という番組を放送した。 ブッシュはそのおかげでヴェトナム戦争に送られた250万…

佐藤健太郎著 医薬品とノーベル賞  がん治療薬は受賞できるか?

人体には数万種類のたんぱく質があり、細かく分業がなされている。たんぱく質の働きは極めて多彩で、生命活動とは、たんぱく質の秩序ある共同作業と言える。 かっては人体の細胞は60兆個と言われていたが、最新の見解は約37兆2000億個。 ピロリ菌は…

久坂部羊著 虚栄 Vanity

現代医学の最先端に渦巻く野望と、集学的治療の罠。医学界とメディアの欺瞞を抉り出す、医療サスペンス。 当てにならない希望と、辛いけど本当のこと。 どちらがいいですか。

森 昭著 歯はみがいてはいけない

1.歯磨きは寝る前と起きた直後 2.デンタルクロスが主、歯ブラシは副 3.食後は舌回し 食後30分は唾液の効力が一番強いとき。舌回しで食べかすをとると、舌の筋ト レにも。舌の筋トレは健康寿命に直結する。

ゲルノット・ワグナー、マーティン・ワイツマン著 気候変動クライシス

気候変動は、大きな被害をもたらすので、炭素税などを導入すべきだ。 気候変動のリスクは、不確実性が極めて高いので、その被害見積もりは今よりずっと上積みすべきかもしれない。 ジオエンジニアリングによる気候変動対策は高リスクだし、お手軽なので誰か…

矢部 宏治著 日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか

「戦争になったら、日本軍は米軍の指揮下に入る」という「統一指揮権密約」が1952年7月と1954年2月当時の吉田首相が口頭で結ばれていた。 1953年9月の日米合同委員会では、「日本の当局は所在地のいかんを問わず合衆国軍隊の財産について、捜…

高橋洋一著 日本はこの先どうなるのか

日本の純債務は約490兆円でGDP比は約100%だ。 日本銀行も含めた連結ベースでは約100兆円でGDP比は20%程度である。 財務省が消費税を上げたがるのは「でかい顔」をしたいから。 財務官僚が予算総額を膨らませて、カネを自由に差配できるようにす…

辻 直樹著  なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング 

水素は決して万能薬ではなく、その効能は唯一、身体を衰えさせる悪玉活性酸素を除去することだけである。しかし、酸化を防ぐことは、私たちの身体の中で起こる不調や老化の根本原因を断ち切る唯一無二の方法である。 最高の「クオリティ・オブ・デス」を迎え…

佐藤 優著 君たちが知っておくべきこと 未来のエリートとの対話

内閣官房副長官補の兼原信克氏は、自分が書いた「戦略外交原論」を教科書にして早稲田大学で講義しているが、間違いだらけ。日本の外交や知性の弱さに繫がっているのでは。 ホルムズ海峡が封鎖されるという集団的自衛権をめぐる完全に頓珍漢な議論。国際航路…

井沢 元彦著 逆説の日本史

仏教伝来依然、日本人にとって、「遺体を焼く」ことはむしろ冒涜であったが、持統天皇が「今後天皇は仏教式に火葬すべし」という命令を下した。その目的は「死穢」にまみれた都を捨てるとい習慣を、仏教式の火葬という葬礼を取り入れることにより変えること…

ニコラス・P・マネー著  微生物 - 目に見えない支配者たち

私たちの体は約40兆個の細胞で構成されているばかりではなく、100兆個のバクテリアを主に腸内に含んでいる。加えて、1000兆個のウイルスも体内に存在しているのだ。このほかにアーキアや真菌類、そのほかの真核微生物も体の中で生息している。これ…

NHK取材班 ゲノム編集の衝撃

農林水産省はOECDを通じてゲノム編集による作物等の開発状況を確認しはじめている。しかし中国は加盟していない。ゲノム編集は生物兵器の製造にも応用することができる。

スティーブン・M・ドルーカー 著  遺伝子組み換えのねじ曲げられた真実 私たちはどのように騙されてきたのか?

遺伝子組み換え食品の商品化は、米国食品医薬品局の腐敗によるお粗末な判断で実現した。科学界の主流派が巨大な多国籍企業と協力し、政府の役人も取り込んだ。ノーベル賞受賞者のジョージ・ウオルドは、「組み換えDNA技術はわたしたちの社会に科学史上だけで…

杉山徹宗著 騙しの交渉術

元米海軍の少佐で退役後、トリビユーン紙の記者になったロバート・スティネット氏が真珠湾事件の真相を暴くべく17年間にわたって米国立公文書館の膨大な資料を調査し、さらに事件に関与した多くの関係者たちにインタビューや書簡のやりとりを重ねて疑問点の…