佐藤健太郎著 医薬品とノーベル賞  がん治療薬は受賞できるか?

 人体には数万種類のたんぱく質があり、細かく分業がなされている。たんぱく質の働きは極めて多彩で、生命活動とは、たんぱく質の秩序ある共同作業と言える。

 かっては人体の細胞は60兆個と言われていたが、最新の見解は約37兆2000億個。

 ピロリ菌は、全くの悪者とは決めつけられないのでは。

 ピロリ菌を除去した人が逆流性食道炎になりやすく、食道がんの発生率も上がるという研究もある。

 2015年のノーベル生理学・医学賞は、現代の制約企業の方針に対する、ノーベル賞委員会からのアンチテーゼであったかも。莫大な開発費を注ぎ込み、先進国の老人たちを数か月長生きさせる薬を創り、何千億円を稼ぐ----------そんな医薬創りが、果たして正しい姿なのか?