古賀茂明著 国家の暴走  安倍政権の世論操作術

  安倍政権が放つ不吉な「13本の矢」

①日本版NSC法 ②特定秘密保護法 ③武器輸出三原則の廃止 ④集団的自衛権の行使容認 ⑤「産めよ増やせよ」政策 ⑥集団安全保障での武力行使の容認 ⑦日本版CIAの創設 ⑧ODAの軍事利用 ⑨国防軍の保持 ⑩軍法会議の設置 ⑪基本的人権の制限

⑫徴兵制の導入 ⑬核武装

 特定秘密保護法の運用をチェックする「情報監視審査会」は、政府の秘密指定が不適切と判断した場合には、指定解除を勧告できるとされているが、これらの権限に法的強制力はない。つまり、政府の判断一つで何でも隠せることにお墨付きを与える法律になている。

 2014年7月17日、安倍総理NSCを開いて、米国に、カタール向けのミサイルに組み込む部品を輸出することを承認した。

 集団的自衛権の必要性を安倍政権が国民に訴える時、一番の根幹となったのは、「現在の日米安保条約は片務的である」ということだ。

 もしも、、日米安保条約が本当に米国にとって一方的に不利な条約であるとしたら、そんな条約に米国がサインするわけがない。米国にとって沖縄の基地は、世界中に何百とある米軍基地の中でも非常に特殊な”素晴らしい”基地なのだ。

 ヨハン・ガルトゥングというノルウエーの平和学者は戦争のない状態を「消極的平和」と定義した。貧困、病気、飢餓、人権抑圧、環境破壊などの「暴力」がない状態をガルトゥングは「積極的平和主義」と定義した。