佐藤優 宮家邦彦対談 世界史の大転換 常識が通じない時代の読み方

 新たなジハード拡散の拠点はフェルガナ盆地

 

ロシア、中国、イランの大国に囲まれた中央アジア諸国は、テロが多発している新疆ウィグル・チベット自治区アフガニスタンパキスタンとも国境を接する、地政学的に重要な地域です。石油、ガス、ウランのエネルギー資源、レアメタルなどの鉱物資源に恵まれ、大国が競争する「第四次グレートゲーム」の主戦場の一つとなっています。

 ウィグル系中国人を含む中央アジア出身のIS戦闘員が、シリア・イラクでの戦闘に従事し、その数は数千人という試算もあります。

 シリア・イラクでの戦闘が一段落となれば、中央アジア出身のIS戦闘員は中央アジアに戻って、新たなジハード(聖戦)拡散を始めるでしょう。その場合の活動拠点は、フェルガナ盆地です。