ポール・ノフラー著 デザイナー・ベビー

 CRISPR-Cas9と呼ばれる遺伝子組換え(ゲノム編集)技術の発明により、私たちはすでにデザイナー・ベビーをつくり出せる寸前の段階にまできている。

 一部の科学者、倫理学者、そして法学者は、デザイナー・ベビーをつくることを支持している。

 EU,オーストリア、中国、カナダを含む多くの国はヒトのクローニングを禁止した。一方、アメリカの殆どの州や周辺の多くの国々では、依然クローニングは適法のままである。

 フィクションの世界がとうとう実現されようとする一方、ヒトに対して遺伝子組換え技術を用いることについての、安全性や妥当性、倫理面の課題などは、これまで殆ど議論されてこなかった。