上念 司 / グループ新霞ケ関 著 2030年の世界エネルギー覇権図 アメリカの新戦略を読み解く

 2015年11月にISの犯行によるパリ同時多発テロ事件を、ローマ法王フランシスコ一世が評して、「これは第三次世界大戦の一環です」と述べた。

 アメリカは世界に混乱を起こして、絶え間ない戦争状態を作り出し、覇権を維持する。その有力な武器が、エネルギーである。

 ここ30年ほどの間に起きた世界の大きな戦争や紛争は常にエネルギーをめぐる利権争いや対立が背後にあった。

 ISの混乱を生み出した元凶は、2003年にアメリカがフセイン政権を打倒するために起こした、イラク戦争とその戦後処理の失敗である。

 汚染の水鳥だけでなく、米議会での少女の証言もすべてアメリカの広告代理店と政府が仕組んだデッチ上げだったと判明している。

 ブッシュ家は、原油価格の高騰で莫大な利益を得た。アメリカは巨大なウソで敵も味方も騙し、エネルギー利権と軍需産業が儲けるために、どんな手でも使ってくる。

 東京ドームの213個分、約1000ヘクタールを超える総合リゾート施設が広がりる「星野リゾートトマム」が中国の会社が2015年に買収された。

 林野庁が2006年から2016年までに外国資本に買占められた日本の森林面積を公表している。なんと116件1232ヘクタール。

 新しいエネルギー戦略を打ち立てなければ、過酷な国際政治の中で生き残れない。