渡邊哲也著 「米中関係」が決める5年後の日本経済

国際社会に悪影響をもたらす中国の租借権問題    国際間での融資については厳格な審査が行われる。その審査をクリアした後に政治・経済状況の急変によってデフォルトに陥った場合は、パリクラブ(債務国会合)と呼ばれる、パリで行われる国家間の債務滞納などに関する協議会で、その償還の延期や債務の減免などを認めるという制度がある。パリクラブは第二次世界大戦後、先進諸国が新興国への支援のあり方を検討し、先進国による一方的な搾取とならないよう、均衡のとれた発展を目的に築きあげたシステムといえる。ところが、このシステムを無視して、中国は民間の金銭貸借と同様の理屈を持ち込み、債務国の土地の権利を奪い取っている。    モリディブは、2019年にも中国への領土割譲に追い込まれるかも。