クラウス・シュワブ著 第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

 第四次産業革命ではエマージングテクノロジーと幅広いイノベーションが、これまでの産業革命を遙かに凌駕する速度で普及している。負の側面は、失業の増大や不平等の拡大から、自律型ロボット兵器システムや新たなサイバーリスクまで多くある。

 世界全体の全資産の半分は、世界人口の1%に当たる富裕層が所有する一方、「世界人口の下位半分の資産を合計しても世界全体の1%未満」となっている。

伊藤雅文著 邪馬台国は熊本にあった! ~「魏志倭人伝」後世改竄説で見える邪馬台国~

 范曄による「後漢書」の記述と齟齬があり、宋の文帝のお墨付きを得ている「後漢書」の記述に合うように「魏志倭人伝」の記述が改竄された。

 「水行二十日」「水行十日」「陸行一月」は道里ではなく、日数表記の不自然さがこれにより説明がつく。

 邪馬台国は、熊本にあった。

 主な遺跡に、方保田東原遺跡、うてな遺跡、小野崎遺跡、諏訪原遺跡他大規模な環濠集落が数多く存在する。 

 

池上彰著 アメリカを見れば世界がわかる

 2012年8月、「The U.S.-Japan Alliance :Anchoring Stability in Asia」(日米同盟:アジアの安定をつなぎとめるために)という論文が発表されました。アメリカのリチャード・アーミテージジョセフ・ナイという知日派が、日本とアメリカの軍事同盟はどうあるべきかを提言したものだ。先に成立した安保関連法案はこの論文に書かれたことを、ほぼそのまま形にしたものだ。

 

 

野口悠紀雄著 英EU離脱! 日本は円高に対処できるか

 EUが分解する可能性が強い。

 日銀は、2016年9月21日に金融政策の総括検証を発表した。インフレ目標の達成時期は曖昧になったが、2%目標自体は据え置かれている。しかし本当の問題は、政策内容を曖昧にすることではなく、「インフレターゲットの追及が正しいのか?」という金融政策の基本である。

 将来値下がりが確実な国債が日銀に積み上げられている。日本経済の将来を破滅させる時限爆弾は、すでに日銀に大量に蓄積されているが、それがさらに増えていく事態が放置されているのは誠に驚くべきことだ。

一橋文哉著 国家の闇   日本人と犯罪<蠢動する巨悪>

 全国の警察に届けられる原因不明の死体=変死体は年間15万人前後に上る。そのうち犯罪か否かを確かめるために解剖されるのは1割以下でしかない。

 終戦直後の下山事件から2006年のライブドア元関連会社役員、野口英昭の怪死まで、本書で取り上げられている事件の捜査は、中途半端に終わっているものが多い。

 利権に群がる政治家・闇の人間に対して、警察庁のキャリア主導、組織偏重、縄張り意識など、日本の捜査の構造的欠陥と言えるかも。

 

 

エマニュエル・トッド著 問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論

 ブリュッセルのEU官僚機構は、諸人民、諸国民の間の差異を消すことを企てたが、ユーロ圏はすでに機能不全に陥っており、やがては崩れます。

 『最後の転落』(76年)で「ソ連崩壊」を、『帝国以後』(2002年)で「米国発金融危機」を、『文明の接近』(07年)で「アラブの春」を次々予言したトッド氏

 テロ、移民、難民、人種差別、経済危機、格差拡大、ポピュリズム、英国EU離脱、トランプ旋風といった今日的現象は、「グローバリゼーション・ファティーグ(疲労)」即ちグローバリゼーションの限界とその転換に関わっている。いずれも、サッチャーレーガン登場以来の数十年間、英米主導で進められてきた「ネオリベラリズム

&グローバリゼーションの終焉の始まり」を示す兆候だと言っている。

 「知的ニヒリズムとしての経済至上主義からの脱却」が必要としている。

辛坊治郎著 ニュースでは伝えられない 日本の真相

ノーベル平和賞を受賞したオバマは、在任中核廃絶に道筋をつけるどころか、アメリカの核兵器の近代化のため今後30年間に100兆円もの税金を投入することに大統領として同意し、北朝鮮核武装を放置し、さらにイランに将来の核武装の道を開いてしまった。